令和4年新春琵琶楽名流大会

日本琵琶楽協会恒例の新春名流大会が以下の日程で開かれます。皆様是非おいで下さい。

とき  :1月8日(土) 11時半開場/12時開演
ところ :東京証券会館8Fホール 地下鉄茅場町駅下車
チケット:前売り3000円/当日3500円

新春名流大会プログラム2

新春名流大会プログラム1

出 演
1 大熊阿水 宇治川先陣 1200
2 高津旭房 異国の丘
3 藤波白林 扇の的
4 藤高理恵子 大楠公
5 坂 麗水 五月雨富士 1300
6 鶴山旭祥 衣川
7 荒井泉水 地震加藤
8 熊田かほり 白河城合戦記
9 篠井啓水 清水堂 1400
10 米村旭翔 羅生門
11 吉永鶴奏 那須与一
休 憩 1 0 分
12 小金澤朱水 景清 1500
13 田代旭美 黒田武士
14 都 穂鳳 曲垣平九郎
15 本橋汕舟 月下の陣
16 水藤桜子 うつぼ猿 1600
17 古澤史水 壇ノ浦の戦い
18 本橋旭鴬 大徳寺
19 森中志水 鉢の木
20 竹本旭将 細川ガラシャ夫人
21 須田誠舟 彰義隊

終演17時30分頃予定

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影絵劇フェスティバル全国縦断公演

表題の催しに生演奏で参加します。お近くの方でご興味ある方はお越し下さい。
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薩摩琵琶 初代吉水錦翁

吉水経和(錦翁)1845-1910

吉水錦翁[1845-1910] 日本の近代琵琶のうち、西幸吉[1855-1931]と並んで薩摩琵琶の祖と並び称される琵琶界の大家、明治期に薩摩琵琶が帝都東京で流行するに至るきっかけを作り、門下門孫から多数後の琵琶界を牽引する人材を輩出した。また優れた作詞家でもありその著作多数。
鹿児島出身 本名経和
二代目錦翁(小田原国尊)は初代錦翁の養子である。

吉水錦翁略歴

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奈良で演奏いたします

来る春分の日、奈良市の正行寺様にて琵琶演奏をさせて頂きます、入場観覧は無料です。
ところ:正行寺会館(浄土真宗本願寺派正行寺)
とき :3月20日(土祝)14時予定  ※演奏前にお彼岸会があります。
演奏 :城山、靱猿の予定

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[大正琵琶奇譚] ワレ幇間二非ズ 

お読みいただく前に
これは小説です。登場人物は実在ですが伝聞を参考にした読み物としてお楽しみ下さい。
2020年6月 記
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NHKFMで放送します。

去年の録音ですが、諸事情で再放送して下さるそうです。ご興味ある方は是非お聞き下さい。インターネットラジオからも聞けます。ラジル☆ラジル

NHKFM 邦楽のひととき 6月29日(月)11時20分より、 翌朝5時20分再放送。
城山 作/勝海舟 作曲/永田錦心 藤波白林

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作詞家 水藤安久

水藤安久(すいとうやすひさ)、錦穣の養父水藤枝水の甥で本名は田村安久、「あんきゅう」とも読む。水藤錦穣と同性ではあるが血縁はなく、十代から和洋を問わず芸能に親しみ、特に文学的造詣は深い。日本舞踊の藤蔭家で主に文筆業の食客をしていた。水藤家に同居していた事もある。手がけた作詞は少ないが、主に錦琵琶曲の潤色、脚色で細やかな修正を加えた作は多い。浅野晴風/水藤錦穣版掛け合い勧進帳の潤色は彼である。

生年は不明ながら明治40年代、没年も不明。

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琵琶歌 六号潜水艇

本作は、訓練中に沈没した潜水艦の事故を扱った琵琶歌で、琵琶新聞社社員であった守田橋外氏が作歌、琵琶新聞15号誌上(明治43年6月)にて発表したものです。編者は筑前の松岡旭岡師の録音を所持しておりますが、薩摩琵琶でも弾じられた記録があります。

六号潜水艇  作 守田橋外
雲と涌き         山と崩るる千丈の
浪に眠れる海若も     潮に囁く鯨鯢も
鰭をおさめて今こそは   悲愴悲惨を極めたる
勇士の死をば諫めむめり

時は明治四十三年春四月  空花曇る十五日
第一潜水艇隊は      吉川司令の命により
呉軍港にほど近き     玖波湾頭の朝汐に
舳艪ふくみて七隻の    影は波間に浸しつつ
疾風驟而を駈る如く    縦横無碍の操練に
変幻自在の潜航を     試みつつもありけるが
最後の沈下を終わりし時  通風筒の故障にて
六号艇は只独り      己が僚艇に残されて
緑やよどむ海原の     十尋の底に入りしまま
浮かぶ瀬もなき運の末

この時佐久間艇長は    長谷川原山両中尉
其の他の部下を励まして  応急排水に努めしも
進入したる海水に     配電盤を冒されて
電灯遂に消えたれば    満艇忽ち真の闇
今は施す術もなし     さかまく怒濤狂乱の
二十重に連なるるそが中に 一挙巨艦を覆す
力はあれど隼の      翼は既に折られたり
はや是までと思いけん   佐久間大尉は一同に
最後の命を伝へつつ    司令塔下にと退きつ
心静かに沈没の      理由を認めその奥に
部下の遺族の行く末を   守り給へよこの世にて
思い残すはそれのみと   血を吐く思いの筆(文字)の跡
花も実もある猛夫の    心の中こそ床しけれ
斯かる中にも艇員は    燃ゆる電䌫の悪瓦斯に
むせびながらも艇長の   命を忘れず最後まで
身に負う務めつくせしも  呼吸迫りて程もなく
勇将猛卒血に咽び     恨みを呑んで玖波湾の
水漬かばねと消えにける

友を波間に失いし     僚艇六隻を始めとし
花に恨みの妻而や     初菱時而初雲に
四隻も是に前後して
波間波間に求むれど    沈みし艇の影もなし
あかねを染めし夕雲の   波に浸せる影を見て
それかと行けば夕千鳥   潮に咽びて泣くばかり
かくて母艦豊橋が     救いし時は程すぎて
かかる悲報を伝えけり   ああ壮烈悲惨なる
六号艇の我が勇士     怒濤を蹴って海原に
敵の巨艦を屠りたる    勲はなくも国の為
君の為にと尽くしける   そのま赤心は国民の
心に永く刻まれん     心に永く刻まれん

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作詞家 原田謙次

原田謙次氏は、非凡な語学力を活かしイタリア文学の翻訳を手がけ、公職退官後は邦楽の作詞に専念し、琵琶歌等数多くの著作を残した方です。

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原田謙次[1893-1971]

明治26年、佐賀の旧士族の家に生まれ、長崎で幼少期を過ごす。大正元年上京して旧制一高入学、同4年早稲田大学では英文学を専攻、日本文学も研鑽を積み、大学時代は文学者佐佐木信綱に師事して和歌の手ほどきを受ける。のちに吉江喬松島崎藤村にも師事する。

大学卒業を機に文学研究生活に入り、イタリア大使館の通訳官奉職の傍ら、各種邦楽の作詞を始める、その後外務省に勤務するも、特に琵琶の作詞には力を入れ、新しい琵琶歌を次々創作する.

昭和38年「びわ源氏物語特集」として第十八回芸術祭参加公演を主催、全ての出展作品を自作するなど、晩年まで琵琶歌の作詞に尽力した。その作品数は百余を数える。

昭和46年小平の自宅で老衰のため死去、享年78歳。

 

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琵琶歌データベース

現代琵琶の古典曲(明治期から戦後昭和40年頃)の作詞目録です、随時更新中。
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最近琵琶発達史(大正11年刊)  目次
琵琶読本 吉村岳城著(昭和8年刊) 目次
琵琶変遷史(昭和36年) 目次

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