Monthly Archives: 8月 2017

[琵琶読本] 調子及び柱

調子及び柱  薩摩琵琶には、図に示すが如く「柱」が四つある。柱のことを俗に「コマ」ともいう。  一番上段にあるのを「上段の柱」または「上段のコマ」という。別に「大干の柱-またはコマ」ともいう人もいるが、どれでも仲間には通 […]

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[琵琶読本] 武将と琵琶

武将と琵琶  天徳了伯が琵琶を聴いて潛然(さめざめ)と泣いたのはあまりに有名な話だ。  上杉謙信も琵琶を聴いて泣いた。彼の聴いたのは源三位頼政であったが、聴後に彼は御先祖八幡太郎義家は、宮中の怪を退治するのに僅かに弦をを […]

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薩摩琵琶の歴史の梗概(最終回) 町風琵琶〜帝国琵琶〜近代琵琶へ

町風琵琶 こうした時代に、琵琶にも一派が生まれた。それは町風琵琶というのである。 茲(ここ)に徳田善兵衛という琵琶にかけては甚だ堪能な侍がいたが、これが主家を浪人して町へ下った。 薩摩ではご案内の通り、豊臣秀吉と戦争した […]

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薩摩琵琶の歴史の梗概 薩摩琵琶は領外へ出すべからず

薩摩琵琶は領外へ出すべからずとの御沙汰  こうした教育は、徳川の方では決して喜ぶはずがない。必ず神経をとがらせてなんとかかんとか因縁を付けてくる。かの前田候などは、内に剛健の気風を養成しながら自分は表面鼻毛を伸ばして馬鹿 […]

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薩摩琵琶の歴史の梗概 薩摩琵琶生まる

薩摩琵琶生まる  当時、伊作郷に、門脇寿長院という琵琶法師がいた。彼は盲人であったが非常に頭の良い、かつ真面目な男であった。如何に頭が良くっても不真面目では害になる。頭の良い者はとかく狡猾なものだが、寿長院はそうではなか […]

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薩摩琵琶の歴史の梗概 薩摩論語

赤十字思想  こうした美談佳談は沢山ある。例えば木崎原の戦などでも敵の大将の子供を引き取って一人前に仕立ててやったのや、その他枚挙にいとまないからいちいち述べる繁を避けるが、唯一ここで述べたいのは、赤十字ということである […]

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薩摩琵琶の歴史の梗概と批判及びその要素

祖先を尊ぶことは、我が日本民族の特性で世界に比類なき美点である。 祖先を誇るのは自分の無能を表示するもので、実に恥ずべき呿言である。 祖先の功労の蔭に隠れて、安きを倫む事は甚だしい罪悪である。 祖先のことが分かれば、祖先 […]

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