以下は関西の琵琶機関誌”京絃”に昭和54年(京絃298−301号)に掲載された記事です、執筆者は村山道宣さん。その時その場所でしか聞けない貴重なインタビューが綴られており、ここに数回にわたり転載いたします。
肥後琵琶師の山鹿さん
まだ強い日差しの残る、夏も終わりになった或る日、私は熊本県の北端にあり、筑後平野にも程近い玉名郡南関町小原に住む琵琶師・山鹿良之さんを訪ねた。明治34年、同地の農家に生まれ、今年76歳(昭和54年当時)になる山鹿さんは私に修業時代の話や門弾きの折の話など数々の思い出話をしてくれた。 Continue reading